広島湾でがんばる漁師を知ってください②
2017.05.19
入荷の多い日が続いています。
「日本中でよく獲れている」と現場担当。
5月8日に書いた続きを書きます。
「近郊漁業」で生きる町の漁師たち。
漁村ではなく
街の中に溶け込んで暮らしていて
普通に暮らしていて分かりません。
専業漁師は 広島市漁協に属しているのは
20人いないくらいだそうです。
吉文のブログを通して知り合いになった
街の漁師にうかがった大体の動きでは・・・
4月1日からお盆までは カレイ網。
お盆まで入れっぱなしで
毎日網を上げては落とす。
メインは値段の高いカレイ。
オコゼ、ハゲ、甲イカなど色んなものがかかるそうです。
お盆から秋までは網の仕立て。
秋は10月いっぱいまでワタリカニの網。
その後はナマコの漁り漁(アサリリョウ)と
ワカメの養殖だそうです。
カレイ網は
3~4日おいても
カレイやオコゼは
かかっても暴れないので死なないそうです。
去年までは毎日網を上げて
よく獲れていましたが、
今年は少ないので
2~3日寝かせておく(寝網)そうです。
ただ5月末から 「ナルトビエイ」が
多い日は50匹
一匹20~50キロあるのですごいそうです。
網もバラバラになります。
とにかく殺して捨てる。
網を移動して、
エイのいない所に持って行きますが
魚は少なくなるとのこと。
アカエイなら安くてもまだ売れますが
ナルトビエイはだめだそうです。
何とか食べて減らすという方法を考えなきゃぁと思います。
春は放流もします。
カレイ、メバル、ホゴメバルを今年も放流したそうです。
メバルは2万匹(一匹30円)
ホゴメバルは5万匹(一匹25円)
これがちょっと大きくなると
カワウが食べるのだそうです。
カワウは市場で見ているだけでも
本当に増えてきています。
浮桟橋で見てもせっせと長い時間潜り、
思いもかけないあたりの水中から出てきます。
仁保と似島の間の峠島に大きなコロニーがあって
ものすごい数がいるそうです。
このほかにもタコ壷漁をしたり、
サザエを掬って獲ったり
海の状況と市場のニーズに合わせて
細かくフットワークよく働いています。
「いかに元気な漁村を作るか。
いかに強い漁村を作るか。」が
課題とよく言われますが、
町では
「いかに元気な漁師を作るか。
いかに強い漁師を作るか。」です。
漁師があってこそ、
漁師が魚を獲ってくれてこそで、
私達流通業者があり、
消費者があります。
町に漁師がいて、
町の人の需要に合わせて
魚を獲ってくれる。
それを知っていただいて
じゃぁどうしたらいいか
小さいかもしれないけど
カワウのコロニーを撤去したら減るかなど
ちょっとでも漁師が元気に
魚を獲れるように
考えねばと思います。
きょうもご訪問ありがとうございました。